交通誘導警備員の仕事って知ってる?やり方知って人生アゲアゲ?

意外におもしろいぜ交通誘導のお仕事

今まで散々警備員の悪口を書いてきましたが(笑)

それは警備会社に巣食う病巣の事を書いただけで(爆)

仕事そのものには大いに意味があり、やりがいもあるおもしろい仕事の一つだと考えています。

そこで、たった1年程度ですが、そこで知った実際の交通誘導警備業務の仕事内容ややり方を書き連ねてみました。

「交通誘導のガードマンやってみようかな」

「ガードマンやってるけど毎日怒られてばかりでつまらないから辞めたい」

そんなふうに思っている方の参考になればと思い書いてみました。

仕事内容其の一・・・見る

2秒毎に首を振る

「知らないうちにクルマが来てた!」(爆)

コレ、最悪です。警備員として恥ずべき事態です(笑)

警備員は車両や歩行者などの接近をいち早く、誰よりも早く察知して相方か誰かに伝えて車両などを止めるお仕事です。

なのに一方向だけを見てボーっとしているなんて・・・最悪

仕事を放棄していることと同じ(怒)

なので2秒毎に首を振る。

これ必須

現場も見る

両方向からやって来る車を注視するのはもちろんですが

約2秒毎に振り返る時にもう一つ見て欲しいのが・・・

工事現場

です。なぜかというと・・・

工事現場ですので当然規制内から出入りする工事関係車両(ダンプや大型セルフなど)が多いので

  1. 工事車両が規制から出る場合、こっちに出ようとしているなら工事車両に一旦止まってもらって相方の方から来る一般車両の最終車両の後にこっちに来るように誘導して、相方の方向に出たのならその旨を相方に伝える。
  2. 相方の方から来た工事車両が規制内に入ろうとしている場合は急いで規制を開けるか放置。自分の方から来た工事車両の場合は工事車両の真後ろの一般車両を一旦止める。その後再度流すかそのまま止めて相方の方を発進させるかは状況次第。

片側交互通行の場合こんな対応になるので、素早い察知のために私たちは随時・・・

①自分の方向→②規制内→③相方の方(枝道など)

こんな感じでいつも見ています。これを

イチ、ニ、サンの法則

と、言います。僕ではなく社長がそう言ってました(笑)

イチ、ニ、サン!と見ながら、やって来る一般車両の中に混ざって工事車両は来てないか?

規制内から出ようとしている車両は無いか、作業員さんが合図を出していないか?そんなようなことを思い考えながら常に

イチ、ニ、サン・・・イチ、二、サン・・・

と、2秒毎に首を振りながら現場内とその周辺に変化が無いか?注意深く観察しながら片交します。

仕事内容其の二・・・誰よりも早く現場に行く

朝は誰よりも早く現場に

朝は作業員さんが来る前に現場に到着できるように出発します。

そうして作業員さんが来て、機械や道具を下ろしたり規制をかける時

すぐに片側交互通行ができるように、朝作業員さんたちが集まる場所を挟むような位置でスタンバイします。

初めての現場は更に早く!

初めて行く現場の時は1時間も早く現場に向います。理由は

道路や地形などの状況を確認するため

信号機やカーブ、空き地、規制内にある住宅や事業所、車種などを確認、把握しておきます。

そういう予備知識が業務に役立つことが非常に多いからです。

仕事内容其の三・・・誘導するために

クレーム対応する

断言します。ガードマンはサービス業です(笑)

理由は通行する自動車や地域の人たちから賜るクレームに対して丁寧に対応する必要があるから。

なぜなのか?

万が一クレームによってその工事が停止させられると同時に私達の仕事も無くなるから。

「工事は俺たちには関係ねぇッ!」

なんて思わないで、丁寧に応対するとクレームが穏便に収まることがほとんどです。クレームを言う人も

言ったってどうにもならない

ということは百も承知の上で言ってるんです。ただ

誰かに文句を言いたい

なので一番あたりさわりの無いガードマンに言っている

それだけのことなので、ガードマンがしっかり対応するとクレームや文句が現場監督さんにまでいかないこと、多いですね。

なので今日も明日も平和に勤務。

というわけで警備員の丁寧な対応が重要になるわけです。

対応が上手くいくと、昨日まで怪訝な顔をしていた近所の住民と

「おはようございます」

なんて毎日挨拶を交わす仲になることもありますよ。

でも中にはもの凄い人もいるので、そういう人は

急いで建設会社の人に任せましょうね(笑)

現場作業を知る

僕がお世話になっていた会社の取引先による道路工事ってだいたい

  • 配管埋設
  • 路盤作り
  • 舗装工事

が多かったです。現場作業的には、例えば配管工事の場合

カッター入れ→アスファルト剥がし→穴掘り→配管埋設→埋め戻し→転圧→仮復旧

こんな感じ。そうすると現場的には

規制出す→カッター入れる→バックホーン入れる→ダンプ入れる→ガラ搬出→配管持って来てつなぐ→砂積んだダンプ来る→砂降ろす→転圧→砂降ろしたダンプが出て砂利積んで帰ってくる→転圧→仮復旧終了して規制解除

概ねこんな感じ。こういう現場作業知ってると警備員的に

次はどの車両が出て次は何が来るのか?

予想できるので仕事が非常にやりやすい。

作業員さん並みに現場仕事おぼえるといいです。

作業員さんが何言っているのか?どんな問題が起きているのか?

わかるので次の車両の動きがわかる

作業員さんのお友達もできます(笑)

とにかく止める

「ウワーッ!!!!どうすりゃいいんだよぉ~~~~」

こんな局面当然誰にでもあります。

こういう時は先ず、確実に、絶対、間違いなく

車両や人、自転車、全て止めます。

ガードマンが出す合図は「止まってください」と「進むことができますよ」

っというどちらかの合図を出す仕事です。

その二択でどちらの合図を出したらいいのか?わからない時は絶対に

「止まってください」の合図を出します。

そして相方に問題を連絡して、無線機と目視両方で安全が確認できたら進めてください。

決して自分だけの判断で進めないことです(コレ重要!)

特に相方の見えない片交の時ですね。

必ず規制内を目視して相方に連絡して、見える範囲で安全確認してもらって

OKもらってから車流すことですね。

ガードマンは止める仕事

クルマのドライバーって「進めますよぉ」って合図出すと

ニッコリ笑って笑顔で手を上げながら通過していきます。

ところが「止まってください」と旗を出すと

憮然とした態度でギュッと停まります(笑)でも

進めると問題が起きる可能性がありますが、止めて問題が起きることはありません(あるとすれば渋滞という問題)

私達の仕事は問題の発生を予見しつつ最大限防ぐこと。

「ガードマンは停める仕事!」

ってキライな先輩が言ってました(笑)

まったくその通りだと思います。

大声で訴える

自転車は手強い

クルマ止めているのに自転車の人は無視して片交中の道路に飛び込んでいきます。

なのでここは自転車に大声と身振り手振りで

「すみませ~ん」

って大声で声をかけましょう。

私は左手で赤旗を出しているので右手を高々と上げて声をかけていました。

「何事?」っと察知して停まってくれます。その時に

「すみません。危ないので自動車の後にお通ししますので少し待ってていただけないでしょうか?」

と声をかけて

「ふざけるなっ!」

って言われたことはありません(笑)

旗は早くても遅くてもダメ

赤旗出しているのにドライバーがこっちに気が付かなくて通過しそうになった!

こんな経験あるのではないでしょうか?

私も最初の頃けっこうありました。原因は

旗振るタイミング

最初の頃は走ってくる自動車が怖くてだいぶ早めに旗振ってました。

それが間違いで、早過ぎるので運転手は全く気が付いてないんですね。

運転手が気が付きやすいのはだいたい100mくらい手前です。

この100mってけっこう近い!

仕事前に100m手前を見つけておくといいです。

そのチョイ手前で赤旗をユラユラ振って100mのところでズドンと降ろす。

そうすると見事に自動車は止まってくれます。

100mで十分

高速道路を100km/hで走行する時は速度と同じ100mの車間距離を・・・

って言うくらいなので、停車してもらうには十分な距離といえます。

最初は怖いと思うかもしれませんが、次第におもしろいように止まってくれるようになると思いますよ。

常に予測する

片交って最初は緊張感あってドキドキしながらやるんですが

始まっちゃうと実に退屈な作業です(笑)

でも予想外の出来事が起きるのもこの時間帯なので注意が必要です。

「でもどうやって注意するの?」ていうと・・・

予測するんです。

「今あの枝道からママチャリが出てきたら」とか

「今規制から監督さんの車が出ようとしたら」とか

そういうことを考えながら片交します。

そういう予想外の出来事にしっかり対応できる引き出しをたくさん持っている警備員の事を

デキる警備員

と言うようです。

僕の会社にもそういう人けっこういました。

嫌いな人ばかりでしたが(爆)

立ち位置はいつも同じでないと知る

立ってなさい!

別に学校の立たされ坊主ではなくて(笑)立ち位置のコトです。

舗装工事で片交する場合、片方の舗装が終了したら今度は反対側の車線を舗装します。

今まで規制かけていた車線の工事が終わって反対側に規制を移す事を

規制変え

といいます(この辺は全国共通?)この時、

よぉ~い・・・ドン!

で規制変えするんですが、今まで規制内で旗振ってた警備員は今度は規制の外(島)で旗を振るのですがこの時

大急ぎで規制から離れないといけません。

当然ですよね?規制が反対側なるので自分の立ち位置と規制のの間を大型トレーラーでもちゃんと通れるような位置に立たなくてはいけないのですから。

僕はここでも「走れっ!コノヤローッ!」って洗礼を受けました(笑)

旗振りは必ず規制内で

大きな現場だと規制車出してカラーコーンとコーンバーなどで規制帯と島を作ります。

基本・・・っていうか絶対にその中で警備員は誘導を行います。

規制を出したり片付けたりするときは例外ですが

通常の業務の時は決してその中から出ないように業務を行わないといけません。

また業務を行う際、自動車が突っ込んでくることも想定して逃げやすいように

逃げる方向のコーンバーを一本外しておく

なんていう対処もしておくといいと思います。

島で使う規制材は自分で設置せよ

小さな現場の場合工事を行う場所の規制材は用意してても、ガードマンの

島のことは全く考えられていないことも多いです。

そういう時は作業員さんから矢板とカラーコーン1本借りて自分で立てて

矢板とコーンにはさまれるような感じで仕事するといいでしょう。

全く何も無いよりは最悪コーン1本とか、矢板1枚でもあると全然違うと思います。

常に作業員さんの動きを注視

「ちゃんと見ていてくれてるな」

作業員さんからそういう信頼を得られると

作業員さんもこちらの指示をしっかり守ってくれるようになります。なので普段から

イチ、二、サン

の法則をしっかり守って一般車両だけではなく、作業員さんの手や声による合図も逃さないようにして工事車両もしっかり誘導しましょう。仮に指示がなくても

  • “ドンッ!”という車のドアを閉めた音
  • エンジンスタートの音
  • 乗り込んだ運転手がシートベルトを締めるかどうか
  • ウィンカーを出しているか

こんなようなことに常に留意して、作業員さんに一旦赤旗を出して、車の流れが切れたら作業員さんに青旗を回すなり何なりして

“出てもいいですよ”

っと合図を出してあげてると、だんだん信頼関係ができてきます。

警備員の才能無い?

あまりに怒られ過ぎて生きる気力も失いそうになっている人も多いと思います。

そういう人は今すぐに会社変えましょう。

他所の警備会社の方がいいです。よその警備会社はもっと快適ですよ。

辞める時に「もう・・・耐えられない」って言えば会社都合でスグ辞めれると思います(笑)

警備員の仕事に才能なんて全く必要ないです。交通誘導の仕事の上手な人が口をそろえて言うのは

警備員は場数

ということ。現場をたくさん経験すれば誰でも上手になるよと僕の嫌いな先輩方が言ってました(笑)

アナタに才能が無いわけではないんですね。ただの経験不足。

大切なのは毎日仕事を楽しむことだと思います。

嫌な思いを重ねても技術の向上は無いです。

毎日楽しくないのであれば会社を変えるべきです。

難しい仕事は少ない

ガードマンの仕事内容は単純です。

一般車両や工事車両を

止めて

安全を確認して

進める

コレだけ。

でも難しい仕事もあります。例えば

  • 変則的な動きを必要とされる仕事(ライン引きなど)
  • 信号機を生かしたままの交差点

など。でもこういう仕事は会社内にできる人が必ずいるのでそういう人にやってもらえばいいと思います。変な人多いけど(笑)

大事なのは職長が変な人ならそういう人に連れて行かれないように会社に予め根回ししておくことでしょう(笑)

それはともかく相方のいる仕事で絶対的に守るべきは

独断で自動車や自転車、歩行者を規制内に入れない

ということです。

独断で進めていい場合

  • 自分から車両を出している時に現場や枝道から出てきた車両を進める場合
  • 相方方面から来た最終車両の通過後、規制内や枝道から出てきた車両を進める場合

この時は相方の許可無く車両を出してもいいと思います。でも相方方面に出て行って、しかもそれがこちらの最終車両になる場合は相方にその車両を連絡します。

ナンバープレートが見えない場合はできる限り車両の特徴を連絡します(色カタチなど)

ガードマンは作業員さんに寄り添うように

警備員は誰のために、何のために存在しているのか?

答えはお金を支払ってくれる建設会社のために、作業員さんの命を守るために存在しています。

なので目指すべきは作業員さんが、工事車両が一般車両と接触しないように

一般車両を誘導します。この時

一般車両の後に工事車両を通すようにします(一般車優先)

規制が無くても測量などの仕事の時も

作業員さんや監督さんが道路に出て行く時は

言われなくても一緒に出て行って

常に自動車の来る方に立って

「自動車が来たよ」「大型が来たよ」と声をかけたり

必要に応じて片交を行ったりします。

そうして建設会社関係の方々をお守りするのが警備員のお仕事だと思います。その姿は正に・・・

寄り添うように・・・

がふさわしい言い方ではないでしょうか?

そうして建設会社の方々との信頼関係を築いていければ警備員として最高の仕事ができるようになるのではないでしょうか。ただし

・・・相方が普通の人なら

ですが(笑)