今はもの凄く難しいテーマ。もどかしいテーマだと思います。
役人でさえわからない交通災害のパターン
監督署に傷病手当を申請してからもう4ヶ月になろうとしていますが何の通達もきていません。おそらく忘れた頃に“不払い決定通知書”っていうのがやってきて終了って感じでしょうか。今回最も引っかかっているのが恐らく
ドクターストップ中の運転による通勤災害
っということ。監督署の判断を難しくしているのが“てんかん”です。実はてんかんという既往歴が自動車の運転免許に関しては重大な影響があるので、運転免許の更新時にてんかんの既往歴があることを隠している人が非常に多いようです。
そこで今回てんかんは隠すべきか?告白すべきか?ちょっと考えてみました。
そもそも“役所”ってどんなところ?
ある役所の出先機関で働く身内に「役所ってどんなところ?」って聞いたら「それぞれの事案に対して法に従って淡々と作業を進めていく所」
って言ってました。ですから彼曰く僕の場合を例に「かわいそうだから払ってあげたいなぁ」とか「アイツは許せないから払いたくないなぁ」などという感情が入り込む余地は全く無く、完全に法に則って粛々と作業を進める。
それが“役所”というところなんだそうです。
そこでハナシを“ドクターストップ中の運転による通勤災害”に戻します。この前投稿した“東京大学脳神経外科の先生の話”の中に
医師に通報義務はないが道義的責任に基づいて判断する。2014年5月には自動車運転死傷行為処罰法が施行された。これにより,病気の症状や薬物の影響で正常な運転ができなくなるおそれを認識しながら運転し人を死傷させた場合には
死亡事故で最高懲役15年
負傷事故で最高懲役12年
っというところがありました。つまり医師に自動車の運転を差し止められている人が交通事故によって人身事故を起こすと重い刑事罰が下るというコト。しかしココで大事なキーワードが
ドクターストップ
重い懲罰の割に医師には通報する義務も運転を差し止める権限も無い。事故が起きるまではてんかん患者の運転免許証は有効。
更新時に自己申告する必要があるが、運転に関して大きく制限される可能性の高い自己申告を素直に行う者がどれくらいいるのか?
ひとたび事故が起きれば事故原因が発作や薬の副作用でなくても重罪の可能性。
医師と法律はどうあるべきか?の前に
別にここで法律や行政をとやかく言うつもりはありません。
元々てんかんを理由に運転免許証を認めないのはかわいそうだとして、現在はてんかん持ちでも一定の要件を満たせば運転免許を持てるようになったという過程があります。ですから現代はむしろてんかん患者に対して
優しくなってる
という背景があると思います。一定の要件って要は発作をコントロールできているのか?できていないのか?です。
自動車を運転中にもし発作が起きて、無意識のまま大勢の人が集まっているところに突進していったらって想像した時
- 長いことこの仕事でやってきたんだよ。いまさら・・・
- 今の仕事ができなくなったらオレや俺の家族はどうなる?
- たぶん大丈夫っしょ?
なんて言い分がいかに自分勝手な言い分か?って思いませんか?
万が一、心ならずも事故の加害者になってしまった時、被害者の家族から涙ながらに
- オレ女房を返せよこの野郎
- ウチのを子返して
- オレの身体を元通りにしろ
こんなふうに叫ばれたら・・・って思いませんか?つまり何が言いたいのかというと
法律や行政よりもその前に患者の側が大きく気持ちを入れ替えるべきかもしれないって思うんです。
死ぬわけじゃない
確かに一時的に大変なこと、残念なことになるかもしれません。
- 職種変更
- 退社
- 無収入
ってことになるでしょう。でもそのおかげで自分も含めて・・・
誰も死にません。
てんかんは治療がうまくいけば1ヶ月程度で発作をコントロールできます。一旦コントロールできればまるっきり普通の人です。また以前と同様に働けるかもしれません。上手くいけば退社までいかなくても“休職”で済むかもしれません。大型免許や二種免許の方は職場や職種を失うかもしれませんがそれ以外の仕事には就けます。
大変なことになるかもしれませんが誰も死にません。
もし今、てんかんを抱えながら奇跡的に何事もなく過ごせているのなら
今すぐ車を降りる→病院に行く→事業所に相談する(辞めるか休職するか)→発作をコントロールできたら社会復帰
というふうな手順を踏むことを強くおすすめします。
隠れている患者の側がそんなふうに意識が変われば社会が更にてんかん患者に対して優しくなってくれるかもしれません。
ちなみに社会がてんかん患者に対して優しくなりかけていた時に再び頑なになったのは2011年の“鹿沼市クレーン車暴走事故”の影響です。
この時運転手はせっかく発作をコントロールできていたのに薬を飲み忘れていたんですね。
先ず我々が変わりましょう。